ご来店されているお客様にお断りした上でこの日記を書きます。
お客様は「顔面麻痺」を患っていらっしゃいます。
昨年の秋10月にに発症されたそうです。
ウイルスチェック、MRIで脳の画像診断をされたそうですが、「原因不明」だったそうです。
発症から3か月経過した1月はじめに、タンポポに来店されました。
なかなか元に戻らないそうで、「フェイスマッサージで顔の疲れをとりたい」とのことでした。
それから1週間に2~3回ご来店されています。
発病した当時は40点満点中2点の状態。最悪だったとか…。
顔面麻痺のスコアについてはこちらがわかりやすいサイトです。
後で教えていただいたのですが、1月、初来店のときは、40点満点中25点の状態だったそうです。
なかなかスコアが上がらない(治らない)こと、パソコンで仕事をしていると、目の周辺が凝り、
長時間の作業が辛いこと、そんな症状を私に話してくださいました。
最初はふつうのフェイスクリームを使ってマッサージしていたのですが、「症状が改善されない」というので、エッセンシャルオイルを使うようにしました。最初はソフトな「ラベンダー」で。
「(エッセンシャルオイルのほうが)気持ちがいい」とおっしゃっていただいたのですが、
1月の診察では1点しかスコアが上がらず、落ち込んでいらっしゃいました。
「この病気は6か月経過して、治療は終了します。 そのとき完治していなかったら、 私の顔はこのままの状態でかたまってしまうかもです」
寂しそうに話されるお客様。「なんとかしなきゃ」、と私は思いました。
そこで、2月エッセンシャルオイルを増やしたときに購入した「ユーカリ」を使うことを思いつきました。
当店では現在、ウディ系のエッセンシャルオイルは、ユーカリだけですが、「その力を発揮する場面かも」と私は思いました。
そう、あのコアラが葉っぱを食べるユーカリの精油です。刺激が強いので、希釈率を上げて使います。
ペパーミントよりも刺激は強く、お肌に染み通るような香りが特徴です。
強い抗菌力があり、ルームコロンとしてお部屋に香らせて、風邪を予防するような使い方のほか、
筋肉の炎症を鎮めるので、スポーツ後のマッサージにも使用します。
お顔に使う場合は、重症のにきび肌(細菌の繁殖を抑える)、皮膚の鬱血改善に用いられます。
顔面麻痺の場合、血流を良くする必要があるので、ユーカリの冷却作用は逆効果かも…とも考えました。
でも、ブレンドすれば精油の効果が倍増するので、「ユーカリ+ラベンダー」で試してみることにしました。
すると…約1か月でスコアが5点上がり、現在は40点満点中30点まで回復されました。
主治医の先生からも「そのお顔のマッサージを毎日続けるといいでしょう」と言われたそうです。
お客様から「ありがとう、あなたのおかげです」と感謝の言葉をいただいたとき、
私、ちょっとウルウルっとしてしまいました。
だって、私もうれしかったんですもの。
そして私、「日記にこのことを書いてもいいですか?」とお聞きすると、
「私のように顔面麻痺で悩んでいる人にためにも、ぜひ書いてください」と快くOKをいただきました。
もちろん、その人の症状やお肌の状態によって、ユーカリ(ブレンド)が効かない場合もあると思います。
でも、きっと、症状に合う精油、そしてブレンドが見つかると、私は信じています。
お話をしながら、そして、試しながら、その方に合った精油を探していくことがアロマテラピーの基本ですから、
これからも親身になってお客様のお悩みを解決していきたいと思います。