皆様は「ういろう」といったら何を思い出しますか?
名古屋のお菓子だよね、きっと。
私もそう思っていたんだけど、
先日、お客様からお土産をいただいて( ・_・;)
それがこの「お薬」の「ういろう」なんだよ。
お薬?って不思議に思うでしょう。
別名が「透頂香」(トウチンコウ)なんだって。漢方薬だよね、きっと。
お客様はこんな風に教えてくださいました。
「これは江戸時代、東海道の旅人にとって、大事な薬だったんだよ。
日本最古の売薬で、今でも愛用している人がいるんだ。
ただし、小田原のこのお店でしか買えないんだよ」って。
すごい薬なんだね。
と関心していたら、もう一つ、お菓子の「ういろう」もいただいたんだよ。
あれ?名古屋にも行かれたんですか?
「違うよ。名古屋で有名なういろうと似ているけど、
今から600年以上前、中国人の陳延祐という人が日本に亡命して、
その息子さんの宋奇という人が、
日本の偉い人のために接待用のお菓子として考案したものらしいんだ。
薬のういろうも、その人が中国の実家にあった処方〔霊宝丹〕を元に、
日本に広めたんだよ。
小田原は東海道の宿場町だから、旅人がこの薬を買って、
旅を続けたというワケなんだ」
へ~そうなんだ(´Д`)
「お薬は、いざというときに飲んでみてね。
私も1つ買ってみたから、効き目を話しに来ますね」
外箱の効能を読むと、
胃痛、腹痛、めまい、嘔吐、痰咳、頭痛とかあって、
中でも「其他用急病皆奏効」って書いてあるのがスゴイ!
「そのほか、どんな急病にも効き目があらわれます」♪って意味だよね。
お客様、わざわざお土産を、それも貴重なお土産をありがとうございましたm(__)m
P.S ういろうの語源を調べてみたんだぁ。
ココをクリックしてね。
外郎(ういろう)の歴史(ココ)と読み比べると、不思議だよ。
お菓子のういろうの考案者は山口県にいたの?
Wikipediaを見ると、ういろう発祥の地は諸説あるみたいだよ。
でも、「お薬のういろう」は、小田原だけなんだ!
〔25 May, 2014〕
ういろうについて、もっと知りたい人は、
←この本を読んでね。
お客様がご紹介してくださいました。
わざわざ本もお持ちになって(≧∀≦)
25代当主の外郎武さんへのインタビュー記事には
~ういろうの原料の黒糖は室町時代には
衰弱した貴族の栄養剤として使われていた。
それをお菓子に転用した。
往事は貴金属と同じ重さで取り引きされていた
そうで、外郎家が医薬業を商っていたからこそ
生まれたお菓子~
って書かれているよ。
ぜひ読んでみてね!〔令和元年9月7日(土)追記〕